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project: 梅島の家

​year:2015

依頼主は70代のご夫婦。建物は築35年59㎡のマンションで、要望はフルリノベーションをして広く使いたいということ。

一般的には一番環境の良い窓際の和室2室を壊して大きなLDKをつくり、洋室2室で夫婦の寝室を作ればその広さは満たされる。しかし、ご夫妻のこれからや暮らし方を伺って、二人の終の住処としてこの家を捉えた時、果たしてそれが一番良いのかどうか。

たどり着いたのは、寝食寝起きの全てをひとまとまりにすること。そして一番日当たりの良い場所にベットをもってくることでした。

寝るのは夜だけではなく、昼間だって少し疲れたらうたた寝をしたり、昼寝をしたりするだろうし、寒くなってくると、トイレに行くのに寒い廊下を通るのは苦痛かもしれない。それであれば、毎日の生活に必要な機能をひとまとまりにすれば、どこにいてもいつもお互いの気配を感じながら生活できる。

ではソファーとテレビはどこに?

テレビは日当たりの良い場所に置かれることが殆どだけど、テレビ自体が明るくなるのだから消して明るい場所にある必要はないのだと思う。ソファーは明るい方へ向かって置くことができれば、光を感じることができる。改装前は窓の近くにテレビを置いて、テレビが見にくいからとカーテンを閉めていた。新しい間取りは、ベットスペースを隔てる壁をつくり、リビングから視覚的に隠す。そしてその壁にテレビ、明るい方へ向かってソファーを配置することで、テレビを見ていてもカーテンを閉めることなく自然光を感じることができる。

courtesy of Panasonic reform
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