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project: 高台の家
year:2019
築33年77㎡、鉄筋コンクリート8階建集合住宅の一室の改装工事。
傾斜地に沿ってひな壇状に積み重ねられた集合住宅。目前に開かれた25 ㎡のルーフバルコニーと、各住戸が外部から直接玄関へアクセスできる戸建の様なアプローチ。
アクセス性や利便性だけ求めていては決して手に入らない、大らかで自由な設えとロケーション。 77 ㎡という空間は、猫2匹と女性一人の生活には少し大きすぎるくらいだが、改修後、暮らしを
楽しんでいる施主の様子を見ると、余白が多いくらいで、楽しみを詰め込んでいける方が合っていたのだからこそ、この広さだったのだと改めて気が付く。
元の台所と和室だった場所をを1つに繋げ、新しくキッチンを据えた。広い空間にキッチンだけを
置くという、とても贅沢なつくりだからこそ、他の空間と馴染む様に、家具の様な設えに。
和室の畳を上げ、押入れを取り壊し、襖を外して、最後に残った窓の障子。当初はなくしてしまう予定だったが、現場打合せを進めるうちに、障子をそのまま残すことにした。
広々とした空間の余白には、施主が集めていた様々な絵がかけられていて、新しく設えたキッチンとその背後にかけられた絵、そして33年の歳月を経た建具、その3つがしっくりと馴染んでいて、広々とした自由な暮らしをとても豊かにしている。
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