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project: 十日町の家

​year:2022

山形でご自宅である一軒家を改装され セレクトショップを営むご夫妻と 
2匹のミニチュアダックス、カンタとナギのための住まい。


これからの暮らしを見据え、駅近くに建設された新築マンションに
移り住むことを決められたところから、この計画は始まった。

「とにかく雪かきが大変だから」
最初にそう話されていたことがとても印象に残っている。 

冬の朝はお隣が雪かきをする音で目が覚めほど、雪かきという作業は
東北地方の暮らしには欠かすことのできない作業で、歳を重ねるごとに
身体への負担も大きくなり、そのまま戸建に住み続けられるかという
ことを考えた末の決断ということだった。

当初は、新築マンションのオプションサービスを利用して、できるだけ
自分たちの希望を含めて変更要望をまとめるも、選択肢が少なく、思った
以上に費用負担が大きかったこともあり、それであれば、終の棲家として
全面的に手を入れたほうが、納得して暮らしていけるのではないか。
そう考えられ、ご相談をいただいた。

いくつか提案をした間取りの中で、お住まいだった戸建の間取りに近いという、
キッチン・パントリー・洗面所の動線が繋がる回遊動線が 一番しっくりくる
ということで間取りの方向性が決まった。

工事をした2022年は、東北地方では特に雪の多かった年で、 現場が始まってからも、
雪が積もる日には工務店さんが雪かき要員として 道路などの雪かきに出て、現場が
休みになることもあった。 

また、地震の影響で東北新幹線が数週間使えなかったり東北道まで 道路が隆起して
通行止めになるという期間もあったのだけど、 慌てふためいているのは東京にいる
私くらいで、施主さんにしても 工務店の監督さんにしても、当たり前だけど自然に
身を任せて生活している。 

リビングの一角に作ったデスクスペース、その前にはソファーベンチを設える。 
どちらも窓の外に視線が抜ける位置に配置する。そうなのだ、窓から遠くに見える
山並み があるからなのだと思う。 

白多き室内に、アンティークの家具や植物・沢山の花があちこちに置かれ、 
その光景を見ていると、自然の厳しさと隣り合わせに暮らしながら、室内には明るい
色彩を取り込んで過ごす、北欧の人たちの住まい方を思い出した。

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